最近は毎日WEB会議する人も多いと思うんですが、自宅でのWEB会議の場合、なかなかスピーカーから音を出すわけにもいかないので、ヘッドホンなりイヤホンを使うケースがほとんどだと思います。
とはいえ、ヘッドホンでもイヤホンでも長時間使うとなると結構なストレスがかかってくるもの。また最近では高機能なノイズキャンセリングヘッドホンもありますが、周囲の音が聞こえないというのは玄関のチャイムが聞こえなかったり、同居人の呼びかけに答えることができなかったりと、なかなか不便な面もあります。
そこで今話題の「骨伝導ヘッドホン」であるAfterShokz Aeropexを試してみることにしました。
初めての骨伝導ヘッドホンは不思議な使い心地
今ままで骨伝導イヤホンを使ったことがなかったので、AfterShokz Aeropexが初めての骨伝導体験だったのですが、この「周囲の音に馴染んで音楽が聞こえてくる」感覚は、スピーカーで流すBGMの感覚と同じといえば同じなんですが、より自分の耳元に近いところで鳴っているので不思議な感覚。
在宅ワーク中にイヤホンやヘッドホンをしてしまうと宅配のチャイムが聞こえなかったり、いろいろな通知音(電子レンジとか、洗濯機のタイマーとか)が聞こえなかったりするので、結構不便だったりするのですが、これならずーっと付けっぱなしでも問題ありません。しかも26gと超軽い。
骨伝導ということで「ちゃんと聞こえるのかなぁ」と不安もあったんですが、個人的には全く問題ありません。
ヘッドホンの場合、長時間つけていると圧迫感で頭が痛くなったり、イヤホンの場合は耳が痛くなったりして、1日中つけているのは難しかったのですが、これは丸一日つけていても問題ありませんでした(ただ肌に触れる部分に少し違和感はあるので、個人的には8時間くらいが限度かなという感じです)
イヤホンとして「音楽を楽しむ」というより、「BGMとして音楽を馴染ませる」という感じがしっくりくるヘッドホンだなと思いました。
AfterShokz Aeropexのデザイン
いろいろなパーツが非常にコンパクトにまとめられていて、特に何かが出っ張ることもなく、すっきりとしたデザインです。
骨伝導イヤホンというと、ちょっと医療器具的なイメージがあって、もっさりしたデザインを想像してしまいますが、これはスタイリッシュで非常にすっきりしています。
Amazonなどで見かける類似品は耳に当てる振動部分がかなり大きかったりするのですが、このAfterShokz Aeropexは振動部分もコンパクトで目立ちません。
色はブラックだけでなく、グレー、レッド、ブルーと4色あるので、好みに合わせて好きな色が選べます。(今回紹介しているのはブルーになります)
個人的に外出するときにマスクと干渉しにくいのがいいなと思いました。
AirPods Proだと耳に刺さってるだけなので、マスクをつけ外しした拍子に結構吹っ飛んでいってしまうんです。(うどんアンテナ部分が特に引っかかってしまう…)
ワイヤレスイヤホンは高価なので、吹っ飛んで無くしてしまったらショック(落としただけでもショック…)なので、安定感のあるこの装着感は、今のご時世だからこそよりメリットがあるようにも思えます。
iPhoneと比較するとこんな感じで、サイズもコンパクトです。
ネック部分が細いので収納時に不安になりますが、このパーツはチタン製でかなり頑丈な模様。ある程度ぐにゃっと曲げても特に問題なさそうな感じです。
驚きの軽さ26gです。これで8時間持つとかホントすごいですね。
AfterShokz Aeropexの音質は違和感なし。ボリュームを大きくすると微妙に振動するのがちょっとマイナス
普段のワイヤレスイヤホンは Airpods ProとSurface Headphones 2を使っているのですが、音質面でこの2つと比べるとやはり少し落ちます(やはり一番良いのはサイズ的にもSurface Headphones 2かと)
ですが用途が全くもって違うので、使い分けと考えれば十分すぎる音質だと思いました。
過去モデルを使ったことがないので、骨伝導イヤホンの音質の基準がわからないのが申し訳ないのですが、Airpods Proと比較してもそこまで遜色がないというのは結構すごいんじゃないでしょうか?
ただボリュームが最大音量近くなると振動が強くなってポコポコしだすので、気になる人は気になるかもしれません(慣れもあると思います)
ポコポコしないボリュームだと、普通のイヤホンと比べると控えめの音量になるので、
音質は悪くないけれど、やはり音楽鑑賞用のイヤホンではないので、これだけでじっくり音楽を楽しみたいという用途には向かないと思います。
あくまでBGMとしてのリスニングを前提とするなら、なんの違和感もなく普通に聴ける音質です。
あと最新のBluetooth 5.0なので、ワイヤレス接続の遅延もほぼありませんでした(スマホゲームにて確認)
ゲームってイヤホンで没入してると他の人から見たら感じ悪かったりするんで、外の音も聞こえるこれはなかなか使える感じがしました。
また骨伝導イヤホンは音漏れが結構あるらしいのですが、このモデルは以前よりもかなり改善されているらしく、宅内で普通の音量で使う分には特に気になりませんでした。
ただし最大音量にすると、聞いている音楽がはっきり聞こえるくらいの音漏れはするので、電車内での使用には少し気を使うかもしれません(そもそも最大音量にすると振動の方が気になってくるんですけどね…)
個人的な使用用途としては、買い物するときのお供には最適でした(レジするときも外す必要がないので)
あとプロモーションビデオなんかでも訴求してますが、スポーツする時に使用するには最適だと思います(イヤホンだと危ないですから)
完全防水なので、汗かいても丸々洗えますし。
電池持ちがよくて、しっかり防水。
電池は公称8時間とのことですが、体感的にはもっと持っているような感じがします。
ノイキャンワイヤレスイヤホンだと2、3時間くらいしか持たないので、WEB会議などで「いざ使う」となったときに電池切れしてしまっているケースも何度かありました。
ですが、AfterShokz Aeropexなら丸1日は余裕で持つ(ちょこちょこ使用の体感では1週間くらいは持ってる感じです)ので、充電切れで困るケースは少なくなりました。
ただケーブルが短い(充電器は付属してないので、市販のUSB充電器を使います)のとマグネット式の充電なので、充電しながらの使用は難しいです。ただしマグネットは結構強力。
専用ケーブルがゆえの配慮か、紛失防止用にケーブルは2本付いています。
また、電池が少なくなってくると音声で知らせてくれます。(満充電までは約2時間)
防水防塵性能はIP67とのことで、
- 一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸けても有害な影響がない
- 粉塵が内部に侵入しない
というスペックです。
もともとスポーツ用途を想定されているので、シャワーくらいなら全然問題ないレベルだと思います。
付属のポーチはラバー製で水に濡れても問題ないです。フタはマグネットになっていて開閉もしやすく実用的です。
ラバーは良いんですが、ウチは猫がいるんで、すでに毛まみれ…。まあ洗えるんで良いですが…
USBの充電ケーブルは2本付属。専用ケーブルなので紛失してしまった時でも安心ですね。
ちなみに充電器はつかないので、スマホ用の充電器を流用することになります。
マグネットの磁力はかなり強め。防水性のある端末はだいたい充電端子がキャップ式だったりするんですが、面倒だったり耐久性に不安があったりするんで、これは良いですね。
ペタッとくっつけるだけで充電できます。良き。
ちなみにじっくり音楽を楽しみたい人向けに「耳栓」が付属してるんですが、個人的にこれは微妙でした。。
まずもって普通のイヤホンとは用途が違うので、じっくり音楽を楽しみたいのであれば他のイヤホンを併用するのが良いかと。
まあ100円くらいのものだと思うので、オマケといった感じですかね。
骨伝導ワイヤレスヘッドホンというジャンルは、個人的には自宅学習や音声コンテンツに最適だと思う!
個人的に学習用途としてアマゾンの「オーディブル」(音声で本を聞くコンテンツ)にハマっているのですが、このオーディブルをながら聞きするのにAfterShokz Aeropexは最適でした!
教育用CDしかり、ポッドキャストしかり、オーディオコンテンツってほんと「ながら聴き」に最適なんですが、音楽みたいにBGMとして流すのではなく、個人的に楽しむケースがほとんどだと思うので、周囲に人がいる中、スピーカーでオーディオコンテンツを流す人はきっといないんじゃないかと思います…
そうなってくると、イヤホンなりヘッドフォンなりでオーディオコンテンツをリスニングすると思うんですが、「ながら聴き」するのに外の音が聞こえないのは、それなりに不便であったりもするので(チャイム聞こえない、タイマーや通知音が聞こえない…などなど)、そういった用途に外の音も聞こえるAfterShokz Aeropexは便利で仕方ありません。
「ふわっと」楽しみたいオーディオコンテンツや音声コンテンツを、生活に溶けこませながら楽しむためのデバイスとして「骨伝導ワイヤレスヘッドフォン」は最適なのではないかと私は思いました。
完全に周囲の音を遮ってしまうイヤホンは集中するという面では確かに便利なのですが、学習中に他人から「今話したらマズいかな?」と声をかけられずらくなってしまったり、周囲でおこるアクシデントに気づきにくいなど、デメリットといえることも少なくはありません。
そういうわけで、私が実践している「オーディブル」+「骨伝導ヘッドホン」という組み合わせは、「自宅学習をもっと効率的に進めたい!」という人には強くオススメできるのではないかなと思います。
もちろんAfterShokz Aeropexであれば、高性能なマイクも搭載しているので、電話がかかってきてもWEB会議への参加をうながされても、そのままスッと別の作業に移行できますからね。
AfterShokz Aeropex の良いところ
AfterShokz Aeropex の良いところをまとめました。
- 骨伝導イヤホンではピカイチのスタイリッシュなデザインとカラバリ
- 過去モデルと比較したわけではないけど、音質はいいと思う
- とにかく軽くて負担が少ない
- バッテリーがすごく持つ
- WEB会議にも十分使えるマイク性能
- スポーツに特に便利だし、日常使いの用途があえばすごくいい
- 遅延がないのでスマホゲームにも使える
AfterShokz Aeropex のイマイチなところ
AfterShokz Aeropex のイマイチかなと思ったところをまとめました。
- 2万円というお値段はちょっと高め
- 普通のイヤホンの代替と考えるとちょっと違う感じ
- 音量を上げるとポコポコする
- 複数端末の切り替えがちょっと弱い
AfterShokz Aeropexは概ね満足!といった感じなのですが、あえて悪いところを上げるとすれば、少しお値段高めかなといった印象です。(シンプルでミニマムなデザインなので、その辺りもあるかも)
2万円となると完全ワイヤレスイヤホンでも中の上といった感じの価格帯になるので、「完全ワイヤレスイヤホン欲しい〜」となってる人の選択肢とはちょっと違う感じがします。
とはいえ、1万5000円以下だったら全然お買い得とも言えるので、もう少し価格がこなれればサブ用途としては必需品になりそうな感じもします。(1万円の廉価版もあり)
あと、私が普段使っているAirpods ProやSurface Headphones 2と比べると、複数端末の切り替えがちょっと弱いかな〜と感じました。
上記2機種については、例えばPCとスマホの切り替えをするときに、これから使いたい端末のメニューから選択すればすんなり接続されるのですが(あらかじめ登録済みを想定)、AfterShokz Aeropexの場合、前の端末で接続解除しないと切り替えられないケースがしばしば。
一応、端末自体はシームレスな切り替えに対応しているらしいので、今後何かしら改善されていくのかもしれません。
骨伝導イヤホンというとソニーなんかもちょこっと手を出していたりして数年前からちらほらと見かけますが、今まではあまり使用イメージや用途がわからないジャンルだったのではないでしょうか?
それがテレワークの急速な普及でイヤホンマイクの需要が高まり、一気に使用スタイルがイメージできるようになったのが2020年なのではないかなと思います。
普通のイヤホンの代わりと考えるとちょっとイメージが異なりますが、このメリットを活かせる用途がハマればすごくいいデバイスです。(おすすめは2台目としての利用)
まさにこの一言につきる!w
どうしてもジャンル的に普通のワイヤレスイヤホンと比較してしまいがちですが、オンリーワンのジャンルだと考えればすごくいいんじゃないかと思います。
まだまだ未知のジャンルではありますが、アマゾンの中途半端な安物を買うくらいなら、アフターショックスの製品を買っておけば間違いないという安心感はあるなと思います。
2020年以降、どんどん注目されていきそうな骨伝導ワイヤレスヘッドフォン。一度試してみてはいかがでしょうか?
以上、AfterShokz Aeropexのレビューでした!